
みんなは公園を歩いていて、ふわふわと飛んでいるタンポポの綿毛を見たことはある?
実はタンポポの綿毛は、子孫を増やすためにタネといっしょに新しい場所へ大冒険をしているんだ!
そんな植物のタネたちの面白い旅を、手作りのすごろくにして遊んでみよう!
公園でタネを探そう
まずは近くの公園に出かけて、いろんなタネを探してみよう。
でも気をつけて!知らない植物には直接さわらないようにしよう。
中にはさわると危険な植物もあるから、おうちの人と一緒に観察してね。
それから、夏の時期は外の気温が高くなっているから、熱中症には十分注意してね!
水分補給も忘れずに!
ここでは、みんなの身近にある、見つけやすいタネを紹介するね。
見つけやすいタネたち

特徴:白い綿毛がついた小さなタネ
見られる時期:4~6月ごろ

特徴:ふわふわした綿毛がついたタネ
見られる時期:10〜11月ごろ

特徴:プロペラのような翼のついたタネ
見られる時期:10〜11月ごろ

特徴:かたい殻で覆われたどんぐり※
見られる時期:9~11月ごろ
※植物によっていろいろな形をしているから、探してみてね。
いろんなタネ、どうやって旅するの?
植物は自分では歩けないけれど、いろんな力でタネを遠くまで運んでもらって、新しい場所で芽を出すんだ。
タネたちの冒険にも、さまざまな特徴があるから、少し見てみよう!
風にのってフワフワ
タンポポやススキのタネは、綿毛をパラシュートみたいに使って、風にのって空を飛ぶよ。
軽くてふわふわだから、強い風にのって、何キロ先までも飛んでいくことができるんだ!


同じ風にのるタネでも、モミジやカエデのタネは飛び方がとっても不思議!
タネの両側に広がった翼を回転させながら、ヘリコプターみたいにクルクル回って飛んでいくよ。

動物や人間にペタッ
アレチヌスビトハギ(和名:荒れ地盗人萩)やオナモミなどの「ひっつき虫」と呼ばれる植物のタネは、動物の毛や人間の服にくっつくよ。
草むらであそんでいるときや、犬の散歩のときに、緑や茶色のつぶつぶが、くっつくのを見たことがあるかな?
人間や動物たちにくっついて、タネも一緒に旅をしているんだ!


鳥さんたちに食べられてポトンッ
クスノキやクロガネモチなどがつける小さな実は、鳥たちのごちそうになるよ。
実の中にあるタネは、鳥たちに食べられた後、鳥たちと旅をしながらフンと一緒に出てくるよ!


動物たちがエッホエッホ
ドングリの実は、リスや鳥たちが、寒い冬を乗り越えるための食料として、自分たちが過ごす巣に運んで隠して蓄えるよ!
動物たちが食べ残したり、食べ忘れたりすることで、そこから芽を出すんだ!


「タネの冒険」すごろくを作ろう!
植物のタネが、どうやって旅をしているかがわかったかな?
ここからは、タネたちの冒険をすごろくにしてみよう!

用意するもの
- 大きな紙(模造紙やカレンダーの裏などでもOK)
- 色鉛筆やクレヨン
- サイコロ
- コマ(ペットボトルのキャップなどでもOK)
作り方
- 紙に大きく「スタート」と「ゴール」を書こう
- スタートからゴールまで、30個くらいのマス目を描こう
- 各マスに数字を書いて、特別なマスには絵や文字を書き込もう
マス目のアイデア
すごろくをもっと面白くするために、特別なマスを作ってみよう!
ラッキーなマス
- 強風マス:「風にのってスイスイ!3マス進む!」
- 鳥マス:「ラッキー!鳥に運んでもらった!5マス進む!」
- リスマス:「リスがうめてくれた!2マス進む!」
ざんねんなマス
- 台風マス:「台風に巻き込まれた!1回休み」
- 石マス:「石にぶつかった!2マス戻る」
- 乾燥マス:「土がかわいて芽が出ない!5マス戻る」
おもしろいマス
- 川マス:「うわっ!川に落ちて流された!!スタートに戻る」
- 花だんマス:「いい土地発見♪もう一度サイコロをふる」

すごろくができあがったら、家族や友達と一緒に遊んでみよう!
サイコロをふって、タネの気持ちになって大冒険してみてね!
小さなタネの、大きな冒険物語!
たった数ミリの小さなタネでも、風や動物たちの力を借りて、とても遠くまで旅をすることができるんだね。
そうやって植物たちは、新しい場所でも花を咲かせたり、実を付けたりして、命をつないでいるんだ。
今度公園に行ったときは、足元をゆっくり観察してみよう。
もしかしたら、遠い場所から冒険してきたタネが、新しい芽を出しているかもしれないよ。